つぎは魚で・・
スリーポイント
サンウッドは長時間労働?
私たちの1日はまだ暗い朝に始まる。
にもかかわらず、仕事が終わるのは
日をまたいだ25時...。
昭和でも平成でもないこの時代に、長時間労働?
真相はいかに。
起床・出勤【 暗い時間に起きる 】
朝は“夜”にはじまる?
「早朝」よりも「夜」という表現が似合う午前3時30分ごろ。
水産事業部のメンバーは目を覚まし、出勤に向けて支度をします。早起きの習慣が身に付くのはもはや職業病。
「休日は得した気分になれる」のが生きがいの1つです。
- Q なんでそんなに朝が早いの?
-
A
この時間、漁師はすでに海へ繰り出しています。
毎年約500隻が事故に遭い、50人前後が死亡または行方不明になるのが漁師という職業。
命をかけて魚を獲ってくる彼らを万全の体制で迎える意味でも、早起きは欠かせません。
始業【 仕事を始める】
仕入れの準備が最初の仕事
福岡市内のオフィスにて業務開始。
魚の卸先である飲食店からの注文をチェックし、どの魚を、どれくらい仕入れるのか確認します。
確認が完了したら、いざ市場へ出発です。
仕入れ【 魚を買う】
魚の「目利き」が勝負の分かれ目
漁師が獲ってきた魚がズラリと並ぶ市場へ。仕入れで重要なのは、サイズや表情からいい魚を見極める「目利き」の力。
この精度が高いほど、飲食店から得られる信頼は厚くなります。
- Q どんな魚を仕入れるの?
-
A
おいしいか、おいしくないか。サンウッドが魚を仕入れる際の唯一の基準です。
どこで獲れたのか。天然なのか。養殖なのか。そういった条件は気にしない。
消費者にとって大切な「味」をなによりも大切に、仕入れていきます。
加工【 魚をさばく】
職人の腕の見せどころ
市場で仕入れた魚を巨大ないけすに放流。
順番に引き上げ、さばいていきます。三枚おろし、ウロコ取り、腹出し。
魚の特徴や飲食店の要望に合わせてさばき方を変えるテクニックと、大量の魚を時間内にさばくスピードが求められます。
配送【 魚を届ける 】
わずかなミスが命取り
ランチ営業のあるお店から順番に魚を届けていきます。
水や空気に血が触れただけで鮮度が落ちるのが魚という食材。
慎重に、それでいてスピーディに。取引先店舗へ届けていきます。
- Q 遅れないためにどんな工夫を?
-
A
20分前行動を徹底。さらには渋滞回避のための道路情報を共有し合うなど、懸念点を事前につぶします。“1秒の遅れも許されない”という意識で配送に取り組んでいます。
営業【 お客様を増やす 】
職人ではなく商売人であれ
取引先店舗を増やす営業活動も水産事業部の大切な仕事です。「職人ではなく商売人を目指せ」という代表井手の考えのもと、経験豊富な社員を中心に、新規開拓を行っています。
加工練習【 技術を磨く 】
若手による居残り練習
一朝一夕でさばけるようになるほど、甘い仕事ではありません。すこしでも早く技術を身につけるために、売れ残った魚を使っての居残り練習が若手の日課。ここでさばいた魚が社員の夕食になることも。
- Q 魚は売れ残ることが多いの?
-
A
仕入れる魚の量、届けるお店の数が多いため、売れ残りをゼロにするのは難しいのが現実です。
サンウッドでは、売れ残った魚を若手の練習用・夕食用にあてることで、魚のロスをできる限り減らしています。
退勤【 お酒を呑む? 】
楽しみすぎないように...。
明るい時間に退勤し、お酒を呑みに行けるのが水産事業部の特徴。自社店舗へ行くこともあれば、オフィスから歩いていける繁華街「天神」へ繰り出すことも。水産業界では珍しい、週休2日制のサンウッド。
つい深酒してしまう日が、あるとかないとか...。
出勤【 仕事を始める 】
昼にはじまる1日
水産事業部の仕事が終盤にさしかかったお昼過ぎ。
飲食事業部のメンバーは出勤し、食材の仕込みをはじめとする開店の準備を進めていきます。
荷受【 魚を受け取る 】
バトンを受け継ぐ
水産事業部が届けてくれた魚を受け取ります。
漁師が命をかけて獲り、水産事業部が厳選してくれた魚という名のバトン。その価値を繋いでいくことを約束します。
仕込み①【 食材を仕込む 】
「おいしい」の下準備
受け取った魚をさばいたり、冷凍食品を解凍したり、出汁をつくったり、事前に調理を施したり。お客様に「おいしい」を届けるための準備を進めていきます。
- Q 仕込みのこだわりはありますか?
-
A
調理する前に必ず味見することです。自信を持ってお出しできるなら刺身で。調理すればさらにおいしくなると判断した場合は火を通します。魚の価値がもっとも高くなる方法で提供するのがサンウッドのこだわり。
仕込み②【 お店を仕込む 】
満足度は細部に宿る
食材の準備だけが仕込みではありません。
日替わりのメニュー表作成やテーブルのセッティング、店内の清掃など。
お客様の満足度を上げるための準備をし、万全の体制でオープンを迎えます。
開店【 お客様をもてなす 】
「おいしい」のその先を
“飲食店が提供するのは、料理をはじめとする体験である”。
この考えのもと、おいしい料理はもちろん、接客や盛り付けにも全力。
「おいしい」の先にある「たのしい」を感じてもらうために。
- Q 料理以外でこだわっているポイントは?
-
A
一流デザイナーに依頼した店舗デザインや、日本酒をおいしく保存できる貯蔵庫。
1店舗あたり約3000万円のコストをかけ、居心地のいい空間をつくっています。
繁盛【 売上をつくる 】
営業力の見せどころ
18時〜21時ごろまでは満席が続きます。
イチオシや期間限定メニューをオススメする“営業力”の腕の見せ所でもあります。
この時間の売上がお店の売上に直結する、勝負の時間帯です。
- Q クレームを受けることはある?
-
A
接客業にクレームはつきものです。
いかなる場合でも真摯に対応することが大切です。
ただ、あまりにもマナーの悪いお客様には、退店いただくなど、しかるべき対応をとることもあります。
まかない【 ご褒美をつくる 】
一番人気は海鮮丼
忙しさのピークが過ぎたらまかないを作り始めます。
メニューはそれぞれの選択制。一番人気は海鮮丼。
海鮮食材の残りが少ない場合は、鍋や煮物など他のメニューになることも。
発注【食材を頼む 】
隙を見て食材をオーダー
客足が少なくなってきたら翌日用の食材を発注します。
時間帯や状況を見ながら複数の仕事をこなす柔軟性が、飲食事業部には求められます。
閉店【 1日を締める 】
締め作業
営業終了。店内の掃除、売上の計算、振り返りミーティングなどを行います。ミーティングではその日に出た課題の改善策を話し合い、翌日の営業に活用します。
退勤【 夜が始まる 】
軽やかに夜の街へ
退勤。次の出勤は13時ごろ。たっぷりあるプライベートな時間。
1人で夜の街へ繰り出す人や、メンバー同士で飲みに行く人など、過ごし方はそれぞれです。
- Q どんな夜を過ごすの?
-
A
人気店へ足を運び、仕事の参考になることはないか研究することもあれば、思い切り羽を伸ばすことも。
2軒目3軒目となると、記憶があいまいな日もしばしば...。
もちろん、家でゆっくり過ごすこともあります。